情報 - 2002年 -

2002年8月:長坪崖穴の花の女王が盗掘されました。
長坪崖穴の花の女王だった百合科の Notbolirion bulbuliferum が盗掘されました。 盗掘の推定日は8月1日〜4日です。長坪崖穴の川岸に大きな岩が有ります。野営に使わ れている岩です。1本の百合がこの岩の上に咲いていました。百合は根こそぎ盗掘さ れ持ち去られました。大きな岩の下に多量の新しいゴミが捨てられていました。 毎年、7月末から8月初めにこの百合は美しく咲いていました。この百合の背丈は1m で遠くから見えます。その姿は長坪崖穴の花の女王でした。この盗掘によって四姑娘 山における最も美しい花の風景の1つが消失しました。長坪崖穴一帯において、この種 の百合は絶滅寸前です。 補足説明 近年、長坪崖穴付近に来る観光客が増えました。この種類の百合は次々に盗掘されま した。そして絶滅寸前です。殆ど人が来ない隣接する他の谷では、未だこの種類の百 合が咲いています。 他の花も盗掘されています。雪が消えた後、最初に咲く花 Primula graminifolia は 典型例です。この花は強い繁殖力を持ち広範囲に群生しますが安心できません。 特に高価な漢方薬になる薬用百合の一種 Fritillaria przewalskii Maxim.exBatal は、四姑娘山全域で絶滅寸前です。
2002年7月:長溝峠の西側の崖が崩れました。
7月後半の大雨によって長溝峠の西側の崖が崩れました。峠道は崩れた岩や土砂に埋 もれましたが歩行可能です。しかし最も美しい青ケシの株の1つが消失しました。
2002年04月:英国人の登山家が北壁ルートを初登頂しました。
英国人の登山家(Mick Fowler and Paul Ramsden)が北壁から主峰6250mに初登頂して、 新しいルートが開かれました。残るのは北東壁と西南壁と南西稜です。

制作:四姑娘山自然保護区管理局 特別顧問 大川健三